2012.3月のおたより [社長須藤のおたより]

「福島で 同じ降るなら 雪がいい」
会津地域情報誌の読者川柳より。

皆様いかがお過ごしでしょうか。
「美味しんぼ」の雁屋先生、「ぼくんち」の西原先生、お二人のお力添えでどれほど助かっているか、あらためて頭を垂れる思いでおります。
一瞬にして打ちくだかれたあの時(2011.3.11)もうこれで終わりかのような暗闇の世界でありました。その半年ほどの後、雁屋せんせいがこられたあの時を境にして これまでと変わりなく生きてゆきたい!生きなければ!そう感じられるようになったのです。(前むきに行動的であったように私の眼にうつったのです。)
2011年と2012年のあいだには深いクレパスがあってまるで違う世界にみえるのです。
超一流の東京電力は悪徳犯罪企業の代名詞となり、政府・官僚・東電御用学者のあまりにも無責任で無策なことか。福島県内においては放射線量の高さなんかなんのその、知事も大学の学者も安全だ安全だと繰り返すその醜さ。情報を先取りできるからでしょうか。
「ただちに健康に影響はない」といいながら家族を海外へと逃がしている。
・・・・・・・「あぜん!」とする・・・・・・
これが世界にほこれる日本人なのだろうか・・・・と。
健康で長く生きたい想いはみんなの願いのはず。例にもれなく私の家族も一緒なんです。
私の健康へのきっかけとなったのは、身重になった妻が農薬により命の危険にさらされた時からです。農薬を散布した時に風向きが変って、それを浴びてしまったのです。命の危険にさらされたこの時から 全精力を使って脱原発でありませんが脱農薬の道へと進みました。
害虫、益虫、どんな虫もすべて殺すこの薬は 第二次世界大戦の時にナチスドイツが神経毒として開発したものです。これを薄めて農薬として売り出したのが「ホリドール」でありました。
田んぼや畑でまくとバタバタと葉の上に落ちていくのが聞こえるくらい。因果なことに、農薬会社に勤めていた父、久一の知識により、私たちは解毒剤を携えながら農薬を使用しておれたのです。
この時の罪の意識は未だ消えておらんのです。
周囲の農家も農薬を使うと体の具合が悪くなることは体験的にわかっていた。誤って吸い込むと毒なのに甘い味がしたりしました。吸い込んだ その時にはわからず、後から煙草を吸うと甘~い味がする農薬もありました。そして同時に「農薬がなければ いい品物はできない」と洗脳されていったのです。
昭和46年から手探りで始めた脱農薬でした。
またこの年に生まれた長男に「健」と名付けました。健康の二文字は頭から離れなくなったのです。そして土に生きるはじめとなりました。
土の中の微生物は知れば知るほど驚かされます。塩や農薬、ヘドロを無害化することは朝飯前、抗生物質や酵素を作り出しているのも微生物です。どれほどか人間に必要で健康を助けてくれるものか知ることになりました。
これを学ぶ途中で、旬とか、自然とかも知り、野菜や果菜くだものなんかはちょっとばかり皮が硬い感じがするなども知りました。
畑の雑草にあっては、野菜を栽培するのに邪魔をするだけではなく、作物の生きる力を増してくれたり、バランスのとれたものができあがることなんかも知りました。人間も異なる人々と触れ合い生きる方が心身とも健全に育つものです。
微生物の力はまだまだあるらしく、未知の微生物もまだまだいるらしい。放射能さえも閉じ込めるか、放射線量を薄く下げたりできるものもあるかも知れない。
私達の作るお米も、野菜も そしてこれらを材料として作るお味噌も食卓になくてはならないものとなるよう努めてまいります。無農薬で作れるものはもちろんですが、やむなく使用するものであっても情報として細かにお知らせしてまいります。
お米にあっては、生育期間中、自治体ごとに基準が異なり
福島県に於いては 16成分を半分の8成分以下である事
山形県に於いては 20成分を半分の10成分以下である事
新潟魚沼にては  19成分を半分の9.5成分以下である事
宮城県にては   17成分を半分の8.5成分以下である事
        (↑普通栽培) (↑減農薬栽培)
と決められております。
すとう農産では福島県の基準よりさらに厳しく減農薬を1~3成分としきわめてゼロに近づけておることから減農薬としてはこの先の数は無い域まで挑戦しております。期待を裏切らないとはこのような事であると信じております。
土に接し、土に生きるとは、もちろん周囲の人達からの視線は冷たく偏屈ものです。人間のいのちを見つめた時、求めるものはここにあり!でしたから、ゆらぐことなく今も、これからもずーと続きます。
みなさまの食卓に必要な食材であり続ける努力は一歩も怠りません。
冒頭の川柳は私達の、いえ今の日本の人の心をよく代弁してくれてます。

○降る雪が セシウム消すなら もっと降れ
(家屋を押し潰す雪の威力が身に染みた 南会津の人の詠です)
○雪だるま 誰かに似てる えびす顔
○さよならと 干支の兎が 雪を蹴る
(希望を灯しながら歩いてゆきたい詠です)

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千早

丹精込めておつくりになったお米がまた売れるようになって、よかったですね。私は海外在住なので購入はちょっと無理ですが、きっととてもおいしいのだろうと思います。

>誤って吸い込むと毒なのに甘い味がしたり

農薬ではないのですが、私は、雑草を敵としか見ない隣人にモンサントの除草剤を撒かれ、それで本当にひどい目に遭いました。雑草も、おっしゃるように土の中のバランスをよくするために生えたりしていると思うのです。それを敵視して、そこら中に撒かれ、そのあと草抜きをした私が毒を盛られた状態になった。

会社、製品は違っても、変な甘い臭いがしていました。
モンサントなんて、ベトナムで使われた枯葉剤を作った極悪会社です。そのうえ近年では、これまた様々な健康被害を生むことがわかっているGM食品(遺伝子組み換え)を開発した会社です。

どうにも汚染のしようもない放射能を撒き散らした原発という、狂気の沙汰としか思えない代物を日本中に建て続けてきた政府、電力会社、それを支えて国民に嘘をつき続けている御用学者、御用メディアは許せません。

利権と放射能汚染拡大でしかない「瓦礫受け入れ」を、「絆」などという感情的表現で売り込んでいる売国奴たちをなんとか止めなければ。

すとうさんは引き続き、無・低農薬の農作物を作り続けてください。
by 千早 (2012-04-01 22:47) 

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